打撲や捻挫へのアプローチ

打撲や捻挫は、本当に軽いものであれば組織の損傷も少なく、数日休むことで完治します。
しかし、組織の損傷がひどいと、復帰までの時間がかかるのはもちろん、
復帰後に筋力低下や可動域制限が残ります。そして、それが再発のリスクを高めるのです。

○大切な鑑別診断(医者へ搬送するもの)

組織を損傷した場合に、まず何をしなくてはいけないか?
骨折はなかいか?とういことです。
骨折があれば、激しい痛みに加え不自然な形に変形、内出血で腫れがある、顔面蒼白
冷や汗などがあるが、兎に角あまりに痛みがひどい場合は、すぐに医者での検査を勧める。

○処置の基本はPRICE(私達が対処するもの)

P:保護
R:安静
I:冷却
C:圧迫
E:挙上

まず大切なのが、出血を止めること!!
それはなぜか・・・
血液が正常な組織に触れると、その正常な組織に免疫反応が現れ、その組織内で細胞増殖が生じます。
その細胞増殖が、筋を固くしたり,癒着を起こさせ、結果的に筋機能低下や、関節の可動域制限になります。

○圧迫が最優先されることが多い

アイシングではなく、圧迫を強く行うことが優先されます。
受傷後1時間から1時間半以内にしっかりと出血を抑えることができれば、その後の回復に非常にいい影響を及ぼします。
アイシングと同時に行えれば更にいいが、圧迫が優先されます。
ひどい場合は、48時間ほど出血が続く場合があるので、アイシングと圧迫を行うことをお勧めします。

○テーピングで保護する。

ホワイト(固定)キネシオ(半固定)を使い、動きを制限し保護する。
一番多い足関節の内反捻挫に対して、ホワイトテープを使った基本的なテーピング法はよく目にします。

○内反捻挫で痛めるもので主なもの
前距腓靭帯
踵腓靭帯
後距腓靭帯

そのほかにも、関節包、滑膜、筋肉、腱、血管、神経。
※たまにあるのが、支帯が緩んだり、切れたりすることで起きる。
腓骨筋腱の脱臼

受傷に伴い、反射的な筋の過緊張と関節位置感覚異常が起きる。

○私たちができること

・ 組織の損傷を最小限に食い止める
・ 筋の過緊張を取り除く
・ 循環異常を回復させる
・ 関節位置感覚を正常に戻す
・ 癒着を取り除く
・ 力学的に関わる他の部位を施術する

私のクリニックで対応することは、ほぼありませんが、
受傷後の処置が悪く、後遺症が残り来院される方は良くいます。
皆さんも参考にしてみてください。