症状

右脇と右背筋の痛みを訴えて来院。

一ヵ月前から症状が現れた。初めは筋肉痛のような痛みから始まり、そのうち治ると放置しておいたが、どんどんと悪化した。

練習後や動かすと痛みを感じていたのが、最近では安静時も痛くなってきた。

湿布を貼っているが効果はない。

検査

初回の検査では炎症反応は見られないと判断。

神経学的検査、整形学的検査から頸椎の神経圧迫の可能性も低いと判断。

姿勢チェックにて、猫背、右肩下がり、右骨盤上がり、上体が右後方に回転、相対的に首は左に回旋していた。

触診では右頸部筋、右菱形筋、右大円筋、右小円筋が特に過緊張を起こし、圧痛も確認できた。また、右腸腰筋、右内転筋、右中殿筋、右大腿筋膜張筋の過緊張も確認できた。それぞれの筋肉で筋力は低下し、うまく力を入れることができなかった。(下肢では特に外側の筋肉)

関節の可動域検査では、股関節全可動域、胸椎伸展、頸椎右回旋に制限がみられた。また、猫背が強く腕の挙上や頸椎の伸展も制限されていた。

施術

施術では筋肉へのアプローチを中心に行いました。初めはグラストンにて筋膜リリースを行い、筋肉を使う、または休めるために重要な関節のポジションを整えると可動域を正常にするよう、マニピュレーションを各関節に行った。

2回の施術で安静時の痛みは消失。6回の施術にて動きでの痛みは消失。11回の施術で練習後の痛みと違和感は消失しました。

分析

今回の症状はスイングが原因になっていました。お話を伺っているときに、スイングにおいて、ご自身が最近意識していることは、初めから右足に体重をのせ、テークバックで右脇をしぼりながら回転させるということでした。

過緊張を起こしていた筋肉は、あきらかにこれにかかわる筋肉でした。また、猫背と股関節の可動域減少により、身体の回転可動域がかなり減っていたので、右足は踏ん張り上半身と腕は無理に右へ回していました。

無理をしたせいで筋肉の疲労が蓄積され、血流減少、過緊張による交感神経の興奮、痛みの発症という流れになったと思われます。

これを説明し、スイングを修正してもらいました。