先日、左首の痛みを訴えた方が来院してくださいました。

3ヵ月ほど前から少しづつ痛みが現れ、

そのまま我慢しながらやっていたが、

今では何もしなくても痛みがあるとのこと。

 

いくつか検査をしてみました。

姿勢をチェックすると、無意識に左肩が不自然に上がっていました。

首の可動チェックでは首を左に倒す、左を向く動作で痛みが増悪。

他にも左腕を挙げたり、肩をすくめる動作でも痛みが再現されました。

しかし、この方に力を抜かせて行う可動をチェックする

他動検査では痛みは再現されませんでした。
これらの検査結果だけでも十分に予想がつく症状でした。

左首の筋肉に軽い炎症が起きていると推測できました。

自分で筋肉を動かすと痛いが、筋肉を使わずに動かすのはいたくない。

筋肉の損傷が起きているが、関節は問題ないということです。

 

施術では、まずアイシングで痛みの感覚を鈍らせて、

過緊張の筋肉を緩和し、関節のロックを矯正しました。

これだけでも痛みは半減しました。

しかし、患部には炎症が起きているので痛みが取れるわけではありません。

良い状態にして休息させることが必要です。

良い状態で休息させないと治りは遅くなるからです。

 

この方の症状の原因は二つありました。

一つはスイングの過剰な意識。

テークバックを大きくするのと同時に、

ボールから目を離さないように頭を残していたこと。

これにより左首に何回も過緊張状態を起こさせていました。

二つ目は患部が気になり自分でマッサージしていたこと。

首の付近の筋肉は敏感ですし、骨に近くリンパや血管、神経なども

近くに触れるような部分です。

そこをぐりぐりと繰り返しマッサージすることで、

揉み返し(今回は炎症反応)が起きたと考えられます。

施術の前にアイシングをして、痛みがすぐに軽減したのも

炎症が起きているという判断をした決め手になりました。

痛みの発生原因と増悪原因が違う症状でした。

痛みのある部位に対して、どうしてもストレッチやマッサージを

自分でやりたくなります。

しかし、それが悪化の原因になる事があるのでご注意ください。

自分での対処は意外と危険が多いので、

当ホームページのセルフケアで当てはまるものがあれば、

まずはそれを実践してみて下さい。