症状

腰部の痛みを訴えて来院。

2日前にラウンドしたがハーフを終えたところから、だんだんと腰の痛みを感じ始めた。
初めは軽い痛みだったが、徐々にかがむことが困難になり、ボールをセットしたり、拾うことが痛みでできなくなった。
姿勢を起こすと痛く、少し状態を前に屈めている状態が楽だった。
それでもラウンドは続け終えることができたが、帰りの車の乗り降りでさらに悪化した。
翌朝は起きるのも辛く、同じ姿勢を長時間続けて動き出す時が一番痛みが強かった。
今回のような痛みは初めてで、軽いのはたまにある。
今週末も断れないラウンドが予定されているので、何とかしてほしいとのこと。

検査

初回の検査時、お尻が引けていて上体が前かがみであった。
可動域検査では、屈曲と伸展は痛くてできない。
側屈と回旋では腰の筋肉にこわばりを感じる程度であった。
筋肉の触診では、大腰筋の過緊張が顕著に見られた。
殿筋や四頭筋、起立筋にも二次的な緊張があった。

施術

炎症反応が見られなかったので、筋肉の過緊張、痙攣が起こす痛みと判断し施術。
まずは正常な姿勢をとれることが大切なので、前後のバランスにアプローチ。
大腰筋の過緊張を取り除き、二次的に緊張していた四頭筋、起立筋へもアプローチ。
この時点で身体が起こせるようにはなった。
胸椎の後弯(猫背)と仙腸関節、股関節の矯正を行うことで、痛みは7割減となった。
家でのエクササイズと注意点をアドバイス。
その後2回の施術で痛みは消失。
週末のラウンドへは間に合いました。

分析

今回のケースは普段の姿勢から猫背になり、股関節や仙腸関節の動きを制限させていたことが原因と考えられました。
加えて、その日はとても寒く筋肉が固まりやすかったのも誘発要因になったものと思われます。
この時には、背骨の回旋可動域減少、大腰筋短縮による股関節の可動域減少などが起きていたと思われます。
背骨から股関節の連動は崩れ、可動域も減少しているので、その状態でいつものイメージでスイングすることで、
主に大腰筋への過負荷が起こります。
普段から座ることが多い方、長時間座った後に立つと腰が伸びづらい方は要注意です。
姿勢に気をつけて座ることや、大腰筋のストレッチ、猫背ストレッチなどをやると予防になるでしょう。

気になる方はセルフケアでご確認ください。