ラウンド後の股関節の痛み

症状

左股関節の痛みを訴え来院。
週末にラウンドし、ラウンド中に違和感はあったものの、
痛みなくプレーを終えた。
翌日に痛みが出始め、歩行にも支障が出ている。
左足に体重がかかると股関節の外側に激痛が走り、
休みながら歩く状況。
最近、股関節の外側に違和感があったが、
特に気にしないでいた。

検査

姿勢検査では左に体重がかかると痛みが出る為、
右足体重になっていた。
猫背で膝が少し屈曲し、丸まった姿勢であた。
体重をかけないように、仰向けで左股関節の検査をすると、
内旋、内転で体重をかけた時のような痛みが再現された。
筋力検査では、腸腰筋、中殿筋、内転筋に過緊張があり、
特に中殿筋の過緊張と圧痛が顕著にみられた。

施術

施術では過緊張を起こしている筋肉を緩めるようにアプローチ。
また、前屈みの姿勢に関わる筋肉、関節にもアプローチ。
上記の施術後に立ってもらい、左に体重をかけてもらうと、
先ほどの痛みは7割減少しているとのことであった。
その後、股関節、骨盤、胸椎の可動性を付けるよう施術し、
痛みは9割減まで改善した。
姿勢とストレッチを指導し、5回の施術で改善された。

分析

今回の痛みは、立位で左脚に体重をのせた時に現れます。
特に中殿筋の障害が直接的な痛みの原因になっていました。
中殿筋は人間が二足歩行するうえで最も大切な筋肉と言われ、
体重をのせた側の股関節を安定させる働きをします。
実はこの方、左の膝を長年痛めていて、左に体重をのせる時に、
膝に負担が掛からないように、より左の股関節(殿筋群)で
支えるように立ったり歩いたりしていたのです。
それが原因で、常に左の中殿筋が疲労して、
今回の障害を起こしてしまったと考えられます。
根本的な原因は、左膝にありましたので、
左膝の施術を行うことにしました。