症状

ラウンド中とラウンド後に右肘の痛みがあり来院。

4か月前のラウンド中にドライバーでショットをした際に、肘に痛みが走った。

当日は痛みがあったが、数日で落ち着いた。

その後練習して痛みが再発し、右ひじの内側から手首への痛みがあり、整形外科で「ゴルフ肘」と診断を受け、安静とリハビリで普段の生活での痛みはなくなったが、練習をすると再発する。

半年前から練習量は増やしていた。

検査

初回の検査で、触診時に患部の圧痛はみられなかった。右肩が内に巻き、肘と手首は内巻きで屈曲していた。

屈筋群の緊張が強くみられた。

手から肘、肩、胸にかけての屈筋に関わるラインで異常が見られた。

施術

施術では肘の屈曲に関わる、上腕二頭筋、円回内筋、撓側手根屈筋を緩め、加えて肩甲下筋や小胸筋などの胸や肩甲骨に関わる筋肉も緩めた。

各関節へのアジャスト、モビリゼーションも行い肘がしっかりと伸びるようにアプローチした。

オーバートレーニング気味であったため、施術をしながらリハビリと練習をしてもらい、4回目の施術後には痛みの再発がなかった。

今後の状態を安定させるために継続治療中。

分析

今回のケースでは、反復動作の疲労が主なきっかけです。

外傷(ダフリなど)であれば分かりやすいのですが、反復動作では患部に顕著な圧痛などがみられないことがあります。

しかし、そのまま放置することで、筋力は低下し、スイングバランスを崩し、いずれ大きな障害になり、痛みも長期化する危険があります。

長くゴルフを楽しむためにも、プレーの前後ではしっかりとストレッチなどをし、痛ければグリップやスイング自体を見直してください。

放置せず早目の対処を心がけましょう。