症状

左膝の痛みを訴えて来院。

半年前に三日間連続でラウンドすることがあり、二日目の途中で左膝に違和感が出始めたが痛みはなかった。

三日目の後半で痛みを感じ、終わるころには歩くのも辛かった。

それ以来、痛みを感じる事が多くなり、プレー中と後に痛み、湿布やアイシングで対処していたが、最近は普段から痛みを感じるようになってきた。

検査

初回の検査では左膝を触ると痛みがあり、熱も感じられた。

痛みのためか右に体重をのせて、かばいながら歩いていた。

スイングをチェックすると、インパクトからフォローで左膝が外に流れてしまい、おそらくその代償で左内転筋、大腰筋が過緊張し、中殿筋や大腿筋膜張筋などの壁を作る筋肉が弱くなっていた。

左足首も内反しやすくなっていた。

右の筋肉は全般的に硬くなり疲労しているのは、左をかばっていることが原因と考えられた。

施術

施術では、炎症反応があったのでアイシングを行った。

その後、左内転筋、大腰筋の緊張を取り除き、中殿筋や大腿筋膜張筋を刺激し力が入りやすくするようアプローチ。

その後動きを見ると、右へのスウェーが顕著に見られたので、骨盤、腰椎を含めアプローチ。

1週間は自宅でのアイシングとストレッチを指導した。

1ヵ月でプレー中と後の痛みは消失したが、練習をし過ぎると張りが感じられるとのことで、継続治療中。

分析

今回のケースはスイングの意識過剰で起こったものでした。

もともと右へスウェーしやすいので、軸がぶれないようにと、下半身を固定するため両内転筋を緊張させていた。

それにより左への体重移動が早くなり膝への捻じれが強く加わっていた。

また、左の壁を作ることも過剰に意識していたので、左の内転筋や大腰筋の過緊張を誘発し、結果的に中殿筋などの外転筋群が弱くなり壁を作れなくなっていた。

膝が流れることで、強いねじりの負荷が余計に負担になり痛みを起こしたと思われます。

過剰な意識は体を硬直させ、ある特定の部位に負担を掛けます。

それが負の連鎖となり痛みが起きるのです。

過剰な意識には気を付けましょう!!