ツアープロのSさん(34)は、ラウンド中テ-クバックをした時に、左肩の奥の方に軽い痛みを感じました。

痛みはだんだん強くなり、ラウンド後半には、スイングできなくなったほどです。

話を聞くと、原因はアップライトスイングをしたこと。

普段はフラットスイングに近いのですが、アップライトにしたことで左肩が詰まったようになり、肩にグリッとした音が聞こえたとか。
アップライトをきつくやると、肩の動かし方によっては、左肩関節に負担がかかります。

Sさんは肩関節がとても緩いので、アップライトがきつめになり、過度な負担がかかったのでしょう。

来院時には、〝9時の位置〟までテークバックできませんでした。

数回のカイロの施術でテークバックはできるようになりましたが、切り返し時の痛みが残って、まだボールを打てない状態。

そこでお勧めしたのが、チューブを使ったトレーニングです。

肩関節を安定させる筋肉の鍛錬が目的。

チューブは、スポーツ用品店などで購入できます。

①体の左側にチューブを固定し、左手で持つ。
左肘を体の脇に付けたまま、チューブを内側(右方向)に引っ張る。

9-1

②①と反対の動きをする。つまり、体の右側にチューブを固定。
左手で持ち、次にチューブを外側(左方向)に引っ張る。

9-2

③体の後方にチューブを固定。
左の肘と肩を90度に曲げてチューブを持ち、左肘を動かさないようにして、左手を後ろに倒す。

9-3

④③と反対の動きをする。
つまり、体の前方にチューブを固定。左の肘と肩を90度に曲げてチューブを持ち、左肘を動かさないようにして、左手を前に倒す。

9-4

 

関節に損傷があることが考えられるので、焦りを抑えてゆっくりと、チューブトレーニングを続けてもらった結果、3カ月ほどでボールを打てるようなりました。

※痛みが強くなるようであれば、すぐに中止してください。