症状

右肩甲骨の内側と肩、腕までの痛みを訴え来院。

数か月前からスイングを見直し始め、徐々に右の肩甲骨に鈍痛が出てきた。

当初はプレー後に症状が出ていたが、時間がたつにつれて普段の生活でも常に痛みを感じるようになった。

温めたり、湿布やストレッチをしたが良くならず、むしろひどくなっていく一方で、最近は腕まで痛みが広がってきた。

何をしていても痛いので辛い。

検査

初回の検査では、痛みの為に姿勢が崩れていた。

右肩が下がり首が左に倒れ、猫背が強調されていた。

頸椎では右回旋、右側屈が制限され、胸椎と腰椎は右側屈制限、股関節は右に流れやすく左の腸腰筋などが過緊張を起こしていた。

また、左の頸部の筋肉、右肩周りの肩甲挙筋や肩甲下筋、菱形筋、大・小円筋などの過緊張も見られた。

施術

施術では右の肩甲骨周りの過緊張した筋肉の緩和を最優先にした。

その後、右の肋横突関節の動きをつけることで、痛みがかなり減少した。

その後に胸椎、腰椎、股関節、腸腰筋などのバランスを整え、普段の生活での姿勢やストレッチをアドバイスした。

5回で30パーセントに軽減し、10回で痛みは消失したが、メンテナンスのため継続治療中。

分析

今回のケースは通常のスイングショルダーとは逆の肩です。

バックスイングの際に右に引くことを意識しすぎて、右半身で強くひいてしまったために起きてしまった症状です。

通常のスイングショルダーも、逆のスイングショルダーも、トップの高さを気にしたり、もっと回したいと意識することで起きるものです。

スイングは全身の可動域を使って行うので、人ぞれぞれの可動域があるので、プロと同じような可動域を行うことは困難なことが多々あります。

ご自分の体に合った可動域とスイングを行うことが、ケガ予防と上達の第一歩ですので、意識のし過ぎには注意してみてください。